先輩カントクたち

現場監督の仕事…「工事全体の段取り」を極めること

柳 裕志(やなぎ ひろし)

入社年度 平成元年
建築部
高知工業高等学校 建築科

仕事は段取り八分!がモットーの柳さん。「ぶっちゃけの話しかせんで~」と、土佐弁を交えながら和やかに、そして冗談を交えながら、質問に応えてくれました。現在、1階・2階部分が鉄筋、3階から上部が木造という珍しい設計の高齢者向集合住宅建設現場を担当中。

入社したきっかけは?
中学時代、早く社会に出たいから、実業高校へ進学するのがベストだと考えて高知工業へ進学しました。そして就職先を決める時が来ました。当時はまだバブル景気で採用情報がたくさんありました。高校生が自らの意志だけで会社を選ぶことは難しいことでしたので先生のアドバイスを受けながら決めたのがミタニ建設工業です。
「ぶっちゃけて」言うと「たまたま」みたいなものですが、その「たまたま」が自分にとって良かったのでしょうね。気づくともうすぐ勤続30年です。(笑)

現場監督としてのやりがいは?
現場監督は、責任を持つポジションです。そう言うと大変な仕事に聞こえますが、職業に貴賎なしですから特に自分たちの仕事が特別だと考えていません。40歳を過ぎると「やりがい」よりは、円満・潤滑に仕事が運び、「オレって段取り上手やな」と心で少しニヤニヤできるところに落ち着きましたね。
現場を任されるまでは、自分でできることが一つでも増える度に喜んでいました。最初はひたすら雑用で先輩や年上の技術者の方に怒鳴られる日々でした。でもふとした時に頼まれた仕事が上手くできると、次からはそれが自分の担当仕事になるんですよ。だから、雑用をしながら「次はこの仕事を任せてもらえるように頑張ろう」と、先輩の仕事を盗むように見てましたね。若い時の「やりがい」かな?

若手の育成で心がけていることは?
「今の若い者は見て仕事を覚えられない」と言いますが、一年間で経験できる現場の数が昔に比べて今は少ないから、自分たちのようにはいかないと思います。でも、手取り足取り教えてしまっても実力はつきません。そこで「考えさせること」を後輩の育成で心がけています。図面をしっかり確認すれば答えがでていることを、あえて考えさせるんです。答えがでないと仕事が進まないから必死で考える、その必死さが経験の代わりになっていると思います。仕事が多少遠回りにはなりますが、チグハグな回答に大笑いしたり、若手なりの発想に感心させられたりして楽しんでいます。後輩たちの回答が少しずつ成長していくことがうれしいですね。

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