日々の積み重ねの先にある
大きな喜びの共有

伊藤 吟(いとう あきら)
入社年度 平成6年
土木部
高知県立高知工業高等学校 土木科
本社に近い朝倉の自宅から、メガソーラー建設現場の根引峠へ通う毎日。読んで字のごとく、インタビューの問いかけに一つひとつしっかり心で確かめるように「吟味」して答えてくださいました。その誠実さで仕事の現場で信頼度も厚いそう。
広大な現場の監督を任されていらっしゃいますね。
伊藤 一昨年の10月から、この現場を任されていますが、この平らな土地部分が山だったんですよ。その山を削る(=切土)、低い部分には土を盛る(=盛土)をし、平坦な土地にすることが大変でした。削った土を外へ運び出すことはできないため、少しも無駄にすることなく盛土に活用しなくてはなりません。そのための測量を何度も何度も行い、現場のスタッフで頭をひねりました。

調味料の計量とはわけが違いますよね!仕事のスケールの大きさを感じさせます。
伊藤 そうですね。土木の仕事は規模が大きいですから。入社して土木部に配属されて初めての現場が、日高村にあるグリーンフィールゴルフクラブでした。完成するまで、まったく仕上がりが想像できず、言われるがままに仕事をするのが精一杯。自分の目の前しかわからないから、面白みがわかないんですよね。でも、ゴルフ場が完成した時に「あの時の仕事は、こういうことだったんだ」と振り返ることができ、感動を得たことを覚えています。現場を経験するたびに、自分が担当している仕事がどう役立っているかの理解が増え、図面から完成予想図を想像できるようになり、仕事の楽しさが少しずつふくらみましたね。

工期も長い現場が多いですよね。
伊藤 長いですね。本現場も、開始から完成まで2年ほどの期間を要します。その間工事に関わるすべての人たちや周囲の住民の皆さんの安全を確保することを第一に、図面どおりに正しく工事を進めていくよう環境を整えるのが、私たち現場監督の役割ですね。自然相手ですので大雨や日差しがカンカン照りで辛い時も正直あります。しかし、先輩・同僚、技術・作業員の皆さんと手を取り合ってそれらを乗り越え、時間を共にしていくと仲が深まります。得られる喜びは、大変だったことに比例するのかもしれません。
大きな喜びを得たい仕事をしたいと思う人にうってつけの仕事ですね!
伊藤 どうでしょうね(笑)。ミタニ建設工業でずっとこの道一筋ですから他と比較できていないですが、20年以上勤め続けているということが私にとっての答えなのでしょうね。現代は物事の移り変わりが早く、仕事もスピード重視。人の成長にもスピードを求められる傾向があり、若い人の中にも焦りを感じる時があります。しかし、土木の仕事ではありませんが、コツコツ積み重ねていけば人は必ず成長します。若い人にも焦らずがんばってほしいと思います。ミタニ建設工業は、コツコツがんばる人を応援する会社だと思いますよ。